Amazonの商品リサーチはどう進める?需要から競合・リスクまで、5つの関門で判断する
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約6分2026年7月4日Sellerside チーム

Amazonの商品リサーチはどう進める?需要から競合・リスクまで、5つの関門で判断する

商品リサーチAmazon販売市場分析

売れ筋ランキングを眺めるのは、商品リサーチではない

多くのセラーのAmazon商品リサーチはこうです。ベストセラーランキングを開き、売れていて「いけそう」な商品を見つけ、サンプルを取り寄せて発注。失敗するとき、負ける原因は見ていた数字ではなく、見ていなかった側面にあります。上位10位が何年も同じ古参に固められていないか。レビューで指摘されている不満を自分が本当に解決できるのか。その価格帯のCPCに利益が耐えられるのか。

商品リサーチは宝探しではなく、消去法です。「当たり商品を見つける」のではなく、候補カテゴリーを需要・競合・ペインポイント・差別化・リスクという5つの関門に通し、どこかで致命傷が出た時点で候補から外す。5つすべてを通過したものだけが、資金を投じる価値があります。

各関門で何のデータを見て、何が通過で、何が見送りなのか。順に見ていきます。

関門1:需要——その市場に自分の居場所はあるか

見るのは市場規模・月間販売数・トレンドの3つ。感覚ではなく、カテゴリーのBSR Top100という実際のランキングデータで確認します。

需要の広がりを知るには、カテゴリーのキーワード群も手がかりになります。バイヤーが実際に検索しているABAキーワードを見て、需要が1つのキーワードに依存しているのか、多様な検索意図に分散しているのか。この2つはまったく別の市場です。

通過のサイン:ランキング中位(20〜50位あたり)でも安定して売れている。つまり上位だけが独占する市場ではない。トレンドは横ばいか上昇。

見送りのサイン:販売数が最上位に集中し、中位に売上が残っていない。あるいはトレンドが下降している。縮小するカテゴリーへの参入は、他人の撤退の後始末を買うようなものです。

関門2:競合——独占は弱い需要より先に新規参入者の命取りになる

売れている=チャンスがある、ではありません。ここで見るのは上位の寡占度、ブランド集中度、そしてレビューの壁の3つです。

一番わかりやすいのがレビューの壁。既存プレイヤーが数千件のレビューを持ち、こちらはゼロからのスタートなら、その差を広告だけで埋めることになり、費用はまず持ちません。

さらに、ほとんどの人が見落とす角度があります。新着ランキング(New Releases)Top100とBSR Top100の重なりです。直近の新商品が1つもBSR Top100に食い込めていない(交差ゼロ)なら、そのカテゴリーは古参が棚を押さえていて、新商品は入り込めないということ。見送り一択です。交差が5以上あれば、市場はまだ新陳代謝しており、新規にも席があります。

相手が誰かも重要です。Buyboxセラーの拠点国(CN/US/HKなど)や、同一セラーが複数ブランドで同じ商品を並べる「ブランド量産型」の展開が見えるかどうかで、競争の性質はまるで変わります。

関門3・4:ペインポイントと差別化——入場券は低評価レビューの中にある

ペインポイントの関門では、低評価レビューをテーマごとにランキング化します。条件は、各テーマに実際のバイヤーの生の声が紐づいていること。「品質が悪い」という漠然としたまとめでは意味がありません。

例えば(あくまで仮の数字です)ペット用バリカンを検討しているとします。低評価タグの1位が「モーター音でペットが逃げる」で低評価の約3割を占め、実際のレビューに「スイッチを入れた瞬間、猫がベッドの下に隠れる」と書かれている。これは具体的で、解決可能な不満です。静音モーターという差別化の方向が、そのまま見えています。

差別化の関門では続けてこう問います。既存商品のセールスポイントと機能を並べて比較したとき、レビューで求められているのに棚にまだ無いものを、自分は作れるか?上位商品が似たり寄ったりで不満が集中しているなら通過。不満が「配送が遅い」「高い」のような、商品設計では解決できないものなら不通過です。

関門5:リスク——調べて出てこないなら、空欄のままにする

リスクは2種類。1つ目はコンプライアンス。そのカテゴリーに認証要件や規制があるか。これは実在する公開資料を検索し、見つかった内容だけをまとめるのが唯一誠実なやり方です。見つからなければ空欄のまま。推測で埋めたコンプライアンス欄は、無いより害があります。

2つ目はトレンドのサーキットブレーカー。前の4関門をすべて通過していても、トレンド指標が一定以上悪化していれば、それだけで結論を格下げすべきです。

もう1つ、リスクに隠れている論点が価格帯と広告コストです。同じカテゴリーでも、Amazon.co.jpなら2,000円台の商品と5,000円台の商品では戦場がまったく別。価格帯ごとに月間販売数も競合密度も、買う理由・不満の中身も違います。粗利の余地÷実際のCPC——いわば広告への耐久力を確認してください。仮に(これも例です)ある価格帯でCPCが粗利余地の大半を食い潰すなら、その価格帯の販売数がどれだけ大きくても、新規セラーには関係のない数字です。

5つの関門を「参入・様子見・見送り」に集約する

5関門の結果は機会スコアに集約され、最終的に「参入・様子見・見送り」のいずれかに落ちます。「様子見」は逃げの結論ではありません。どこかの関門のデータが曖昧(トレンドが上向いた直後でサンプルが薄い、など)というシグナルであり、モニタリングして次のサイクルで再確認する理由です。今日在庫を積む理由ではない。

Amazon商品リサーチをこの判断チェーンで手作業で回すと、ランキングの確認、低評価レビューの読み込み、規制の調査で、1カテゴリーにつき丸1日近くかかります。だから多くの人が、ランキングを眺めるだけのリサーチに戻ってしまう。実際の市場データでこのチェーンが動く様子を見たければ、Sellerside.aiで無料の商品リサーチレポートを作成できます。カテゴリーキーワードを入れれば、5つの関門のシグナルと参入・様子見・見送りの結論が1つのレポートで出てきます。